深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ
お得意のネットサーフィンにいそしんでいたところ「やりたいことをやるべき!フリーランスになります!」みたいな記事がブックマークを集めてて「まーだこんなこと言ってるやつおるんか」と思ったので実質一昨年はフリーランスみたいなもんだった当方が、逆にいかに社畜(とか思ってないのですが便宜上)が素晴らしいか滔々と書きたいと思います。
そもそもなんですがそんなに実績のないフリーランスおよび外注に仕事を依頼する理由として一番大きいものは「雇用の流動性」なのでやりたいことなどあんまり全然できません。
一見フリーランスおよび外注のギャラは社内コストに比べると高いように見えますが「人材採用費・社会保険料・その他オフィス維持コスト」がないので「もしもの時はごめんね」という事前のお詫びの気持ちも込めて多少高く払ってるだけの気がします。
まーあ当方もガンガン切られましたが、こちらとしても「週五で全日」のコミットが出来ない以上お互い様ですかね。。
また仕事を無事安定的に受注したとしても100万/月くらいからめちゃくちゃ忙しくなるので自分の時間は全然ないです。
そんなわたくしが会社員時代を思い出して「めっちゃいいやん!」と思っている企業勤めのメリットを記載します。
(1)経理・総務・人事などの間接部門がある
はい、なんと言ってもこれですね。「間接部門がない=全部自分でやる」ですので毎月毎年けっこう時間が取られます。当方は最初から法人化して会計や労務などはかなりアウトソースしてますが、それでもなんのかんの銀行行ったり色々ありますね。
(2)固定給である
すんごい極端な話会社に勤めている場合2週間くらい入院しても普通に給料出ると思いますが、フリーで2週間仕事が出来なければその月は請求できないですし多分翌月の契約は終わると思います。精神の安定と言う意味でも「毎月決まった額が振り込まれる」というのは大きいのではないでしょうか。
(3)有給休暇がある
フリーには休みなどないです。出勤もないですが「今日は休日だぞ~!」って気分の時でも電話が来れば即仕事モードに突入です。会社に勤めてれば「その日は有給をいただいており、代理の者が~」で済みますね。
(4)職場がある
当方は人様の会社を間借りさせていただいたのでなんとなく雑談など相手をしていただけたのですがフリーの場合基本は1人の仕事になると思います。会社に勤めていれば「仕事帰りにちょっと1杯ひっかけたいが誰かに電話するほどではない」みたいな時でも同僚に声をかけたら行けますね。
(5)リスク0でチャレンジが出来る
何か新しいビジネスアイデアを思いついた時にちゃんと提案するとけっこう予算がついたりします。企業規模にもよると思いますがわざわざ会社を辞めてVCから500万円調達するよりははるかに小さな手間で人・モノ・金を提供してもらえます。
(6)ビジネスの決まり事がわかる
ビジネスには色々な決まり事がありいくら能力があってもその辺を知らないと「え、なにこの人?」というかんじになります。フリーランスの場合多くが企業からの受託で仕事をすることになると思いますがその際に「請求書や見積書の知識」「稟議の流れ」「会計の基本的な知識」などなど他にもありますがビジネスの基本が理解できていないと信用されません。会社にいるとその辺を大体自分で扱うので勝手に理解できます。
挙げようと思えばまだまだあるのですがざっと思いつく限りはこの辺で。
そもそもなんですが「フリーVS社畜」のようなに対立軸で話すことではないかなーと思ってまして、あくまで労働の形式じゃんと思っています。
ただ個人的に会社を嫌で辞めた人が「素晴らしい生き方」のような趣旨で騒ぐことにより真面目に働いている人が影響を受ける必要もないかなと思うので反論してみました。
とか言ってますが当方もこの先よくわからないのでめっちゃ不安ですし、皆さんとりあえず頑張りましょう。